ちょうど2日前のこと。
チームの全体練習が終わった後、岡本拓也選手がタッチラインの外側でダッシュを繰り返していました。
それは普通のダッシュではなく、途中に立てたポールをかわしながらダッシュしていたのです。
そのトレーニングにはどのような意図があったのか? 今日の午前練習を終えた岡本選手に質問してみました。
ーー2日前に練習を拝見しまして、全体練習が終わった後に、芝生に立てたポールをかわしながらダッシュを繰り返していました。どのような目的でその練習をしていたのでしょうか?
「フィジカル的なところでの強度を出すトレーニングですね。サッカー以外のところで、自分から速くステップを踏むことで、それをもっとピッチに生かせるんじゃないかなという狙いがありました」
ーーサイドで相手と向き合ったときに生かされるということですね。
「そうですね。サッカーに近い動きをピッチ外でやることで、その動きが生かせると思ってやっています」
ーーなるほど。そういえば、ちょうどその横で杉岡(大暉)選手と畑(大雅)選手が1対1の練習をしていて、それを見ていた岡本選手が杉岡選手と交代して、畑選手と1対1をやっていました。やはり見ていたらやってみたくなったのでしょうか?
「そうですね。ちょっと楽しそうだったので(笑)」
ーー1対1の守備側だったと思うんですけど、1対1の守備で岡本選手が日頃から大切にしていること、こだわっていることがあれば教えてください。
「今意識しているのは、いかに自分の間合いに持っていって、攻撃側の意図していないタイミングで仕掛けさせるか、ということです」
ーー意図していないタイミングで。
「自分が行かせたい方向に(相手を)行かせる守備を意識していますね」
ーーそうすると、相手の良さを消せると。
「そうですね。自分がドリブルをしていても、自分が行きたいタイミングでドリブルができるとスピードも上がりますけど、相手に寄せられて(違う方向に)行かされてしまうと、やっぱり速さも半減してしまうので、そういう狙いがあります」
リーグ戦は残り11試合。ドリブルやクロスだけでなく、相手のスピードを落とすような岡本選手の寄せにも注目です。
J1第28節大分トリニータ対湘南ベルマーレは、9月11日(土)18:30キックオフ、会場は昭和電工ドーム大分です。
取材=大西 徹
▼ポールをかわしながらのダッシュ
▼畑選手と1対1の勝負
